新しいサイトを立ち上げたいのに、過去のサイト整理で手が止まっていませんか?
- 本当にこの手順で合っているのか、誰かに確認したい
- 削除したら、大切なデータもすべて消えてしまうのではないか?
- 削除して後悔しないよう、実行前に知っておくべき注意点を知りたい
もし一つでも当てはまるなら、この記事があなたの不安を解消します。
この記事は、ConoHa WINGのサイト削除に関する疑問をすべて解決する完全ガイドです。サイト削除とサーバー解約の違いを明確にし、削除前に絶対に確認すべき6つの注意点をどこよりも詳しく解説します。
この記事を読めば、大切なドメインや契約を維持したまま、不要なサイトのデータのみを安全かつ確実に消去する方法がわかり、サーバー環境をクリーンにして、本来注力すべき作業に集中できます。
サーバー負担を軽減!削除で得られる3つのメリットとは?
サイトを削除することは、単に過去のコンテンツを消去するネガティブな行為ではありません。
むしろ、リソースを最適化し、新たなステージへ進むための積極的な戦略と捉えることができます。ここでは、サイト削除によって得られる5つの具体的なメリットを解説します。
1. サーバーリソースの最適化
運営していないサイトも、サーバー上にあるだけでディスク容量(SSD容量)を消費しています。特に画像や動画が多いサイトは、知らず知らずのうちに大きな容量を占めていることがあります。
不要なサイトを削除することで、サーバーのディスクスペースに空きが生まれます。これにより、現在運営中のメインサイトがより多くのリソースを使えるようになったり、新しいサイトを立ち上げるための容量を確保できたりと、サーバー環境を健全に保つことができます。
2. 管理コスト・手間の削減
複数のサイトを運営していると、それぞれのサイトでWordPress本体、プラグイン、テーマの更新作業が発生します。更新を怠るとセキュリティリスクが高まるため、放置するわけにもいきません。
更新頻度が低い、あるいは実質的に放置状態のサイトを削除することで、こうした定期的なメンテナンスの手間から解放されます。
管理するサイトが減ることで、精神的な負担が軽くなるだけでなく、本来注力すべきメインサイトの運営に集中できる時間は大きなメリットです。
3. 情報の整理とブランドイメージの向上
古い情報が掲載されたままのサイトや、現在の活動内容とは方向性が異なるサイトが存在し続けることは、あなたの専門性やブランドイメージを損なう可能性があります。
例えば、過去に運営していた雑記ブログが、専門特化ブログを運営する現在のあなたの名前で検索した際に出てくると、専門家としてのイメージが薄れてしまうかもしれません。不要なサイトを整理・削除することで、発信する情報をコントロールし、ターゲットユーザーに対して一貫性のあるブランドイメージを構築できます。
【図解】ConoHa WINGでサイトを削除する具体的な手順
まずは、ConoHa WINGでサイトを削除する具体的な手順から解説します。作業自体はシンプルですが、いくつかのステップに分かれています。コントロールパネルの実際の画面を見ながら、一つずつ丁寧に進めていきましょう。
サイト削除の主な流れは、以下の3ステップです。
- WordPressサイトの削除
- データベースの削除
- ドメイン設定の削除
この手順で進めることで、サーバーからサイトのデータを完全に消去できます。
ステップ1:WordPressサイトの削除
最初に、WordPressかんたんインストールで作成したサイト本体を削除します。

- ConoHa WINGのコントロールパネルにログインします。
- 左側のメニューから「サイト管理」をクリックします。
- 次に、「サイト設定」を選択します。
- 削除したいサイトのドメインが表示されていることを確認し、そのドメインをクリックしてプルダウンメニューを開きます。
- 一番下にある「WordPress」のタブをクリックしてください。
- インストールされているWordPressの一覧が表示されます。削除したいサイトの「ゴミ箱マーク(削除)」をクリックします。
- 確認画面が表示されます。「WordPressを削除しますか?(この操作は取り消せません)」というメッセージに対し、「はい」をクリックすれば、WordPressサイトの削除は完了です。

このとき、データベースも削除する(WordPressインストール時に入力した名称のデータベースが削除されます。)にチェックを入れましょう。

ステップ2:データベースの削除
チェックを入れずに削除してしまった場合は、データベースを削除します。データベースには、記事のテキストや設定情報などが保存されています。

サイト設定から、データーベース名をコピーします。
- 左側のメニューから「サイト管理」をクリックします。
- 次に、「Wordpress」を選択します。
- データベース名をコピーします。
次にデーターベースを削除します。

- 左側のメニューから「サイト管理」をクリックします。
- 次に、「データベース」を選択します。
- データベースの一覧が表示されます。先ほどコピーしたデーターベース名を探します。
- 削除したいデータベースの「ゴミ箱マーク(削除)」をクリックします。
- 確認のポップアップが表示されるので、「はい」をクリックします。

これでデータベースの削除は完了です。
データベースを削除しないと、不要なデータがサーバーに残り続けてしまうため、忘れずに行いましょう。
ステップ3:ドメイン設定の削除
最後に、ConoHa WINGのサーバーからドメイン自体の設定を削除します。これにより、サーバーとドメインの紐付けが解除されます。

- 左側のメニューから「サイト管理」をクリックします。
- 「サイト設定」を選択します。
- 削除したいサイトのドメイン名の左側にある「ゴミ箱マーク(削除)」をクリックします。
- 「アプリケーションの削除」という確認画面が表示されます。内容を確認し、「はい」をクリックします。
以上で、ConoHa WINGのサーバーからサイトを完全に削除する作業は完了です。一つ一つのステップを確実に行うことで、不要なデータを残すことなく、サーバーをクリーンな状態に保つことができます。
サイト削除は危険?実行前に知っておくべき6つの注意点
サイト削除の手順は比較的シンプルですが、その影響は非常に大きいものです。「削除」ボタンをクリックする前に、必ず知っておくべき注意点が6つあります。
これらを確認せずに進めてしまうと、「こんなはずじゃなかった…」と後悔する事態になりかねません。
1. 削除したデータは二度と復元できない
最も重要な注意点です。ConoHa WINGのコントロールパネルからサイトやデータベースを削除すると、そのデータは原則として元に戻すことはできません。
「やっぱりサイトを復活させたい」と思っても、削除操作を行ってしまった後では手遅れです。記事、画像、設定など、これまで積み上げてきたすべてのコンテンツが永久に失われます。
削除を実行する前には、「本当にこのサイトはもう不要か?」を何度も自問自答し、100%の確信を持ってから操作に進んでください。
2. 事前に必ずバックアップを取得する
「注意点1」とも関連しますが、万が一の事態に備え、サイト削除前には必ずバックアップを取得しておきましょう。
ConoHa WINGには自動バックアップ機能がありますが、自分で手動でバックアップファイル(サイトデータとデータベースの両方)をダウンロードしておくことを強く推奨します。
- もし間違ったサイトを消してしまった場合
- 後から「あの記事だけは残しておきたかった」と思った場合
手元にバックアップがあれば、新しいサイトにデータを移行したり、ローカル環境で内容を確認したりすることが可能です。
バックアップは、あなたの資産を守るための最後の保険です。
3. サイト削除とドメイン契約は別問題
ConoHa WINGでサイトを削除しても、そのサイトで使っていたドメインの契約が自動的に解約されるわけではありません。
ドメインはサイト(家)を建てるための「土地」のようなものです。家を取り壊しても、土地の所有権が自動的になくなるわけではないのと同じです。ドメインの契約期間が残っている限り、あなたは料金を支払い続ける必要があります。
サイト削除後にドメインも不要な場合は、別途ドメインの解約(自動更新の停止)手続きが必要になることを覚えておきましょう。この手続きについては、後の章で詳しく解説します。
4. WINGパックの無料ドメインの扱い
ConoHa WINGの長期利用プラン「WINGパック」を契約し、「無料独自ドメイン」を取得している場合は特に注意が必要です。
WINGパックの契約期間中にサーバーを解約してしまうと、無料特典で利用していたドメインが有料に切り替わります。更新時には通常のドメイン更新料金が発生するため、意図せず費用を請求される可能性があります。
サイトは削除したいけれど、WINGパックの契約は続けたい(他のサイトを運営しているなど)場合は問題ありません。しかし、ConoHa WING自体の利用をやめることを検討している場合は、この無料ドメインの処遇をどうするか、あらかじめ考えておく必要があります。
5. 外部ツールとの連携を解除する
サイト運営では、様々な外部ツールと連携させているはずです。
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール
- 各種ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)
- SNSの連携設定
サイトを削除しても、これらの外部ツールの設定は自動的には解除されません。アナリティクスのプロパティが残ったままになったり、サーチコンソールでエラー通知が届き続けたりすることがあります。
サイト削除後は、関連する外部ツールの設定も見直し、不要なものは削除・整理しておきましょう。
6. サイト売却という選択肢も検討する
もしサイトに一定のアクセスや収益がある場合、削除するのではなく「サイト売却」という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
自分にとっては不要になったサイトでも、他の人にとっては価値があるかもしれません。サイト売買プラットフォームを利用すれば、数万円から数百万円、場合によってはそれ以上の価格でサイトを売却できる可能性があります。
「削除」はゼロにする行為ですが、「売却」は資産を現金化する行為です。愛着のあるサイトを誰かに引き継いでもらうという点でも、検討する価値は十分にあるでしょう。
これらの注意点をすべて確認し、納得した上でサイト削除のステップに進むことが、後悔しないための鍵となります。
「サイト削除」と「サーバー解約」の違いとは?目的別ガイド
「サイトを消したい」と考えたとき、多くの人が「サイト削除」と「サーバー解約」という2つの言葉の使い分けで混乱しがちです。この2つは似ているようで、意味も目的も全く異なります。あなたの目的に合わない操作をしてしまうと、意図しない結果を招くことになります。
ここでは、あなたの目的別に、どちらの操作を選択すべきかを明確にガイドします。
あなたの目的はどちらですか?
まず、あなたがConoHa WINGに対して何をしたいのかをはっきりさせましょう。
- ケースA: 複数のサイトを運営していて、そのうちの1つだけを消したい。
- ケースB: ConoHa WINGで運営している全てのサイトを閉鎖し、ConoHa WINGの利用自体をやめたい。
ケースAに当てはまるなら、あなたが行うべきは「サイト削除」です。 ケースBに当てはまるなら、あなたが行うべきは「サーバー解約」(そして最終的にはアカウント削除)です。
「サイト削除」と「サーバー解約」の比較
両者の違いをより深く理解するために、それぞれの特徴を比較表にまとめました。
比較項目 | サイト削除 | サーバー解約 |
---|---|---|
目的 | 特定のサイトのデータのみを消去する | サーバーレンタル契約を終了する |
影響範囲 | 選択した1つのサイトのみ | サーバー上の全サイト・全データ |
他のサイト | 影響なし。運営を継続できる | 全て消滅し、アクセスできなくなる |
ConoHa契約 | 継続される | 終了する |
ドメイン契約 | 影響なし。別途管理が必要 | 影響なし。別途管理が必要 |
料金 | サーバー料金は継続して発生 | 契約更新日以降、料金は発生しない |
主な操作場所 | サイト管理 > サイト設定 | サーバー管理 > 契約情報 |
ケースA:複数サイトのうち1つだけ消したい場合 → 「サイト削除」
あなたがConoHa WINGでブログA、ブログB、ブログCの3つを運営していて、「ブログCだけを閉鎖したい」と考えているなら、選ぶべきは「サイト削除」です。
この場合、本記事の最初の章「【図解】ConoHa WINGでサイトを削除する具体的な手順」で解説した手順に従って、ブログCのWordPress、データベース、ドメイン設定を削除します。
この操作を行っても、ブログAとブログBには何の影響もありません。サーバー契約もそのまま継続されるため、引き続きConoHa WINGでサイト運営を続けることができます。
ケースB:ConoHa WINGの利用を完全にやめたい場合 → 「サーバー解約」
「もうブログ運営はやめる」「他のレンタルサーバーに完全に引っ越す」といった理由で、ConoHa WINGの利用自体を終了したい場合は、「サーバー解約」の手続きを行います。
サーバーを解約すると、そのサーバー上に存在していたすべてのサイトデータ、メールアカウント、データベースなどが一括で削除されます。個別にサイトを削除する必要はありません。
サーバー解約の手順は以下の通りです。
- ConoHa WINGのコントロールパネルにログインします。
- 画面上部のメニューで「WING」が選択されていることを確認します。
- 左側のメニューから「サーバー管理」> 「契約情報」をクリックします。
- 契約しているサーバープラン(WINGパックなど)の右側にある「歯車マーク(設定)」をクリックします。
- プルダウンメニューから「解約」を選択します。
- 確認画面が表示されるので、内容をよく読んでから解約手続きを進めます。
【重要】 サーバーを解約しても、ConoHaアカウント自体は残ります。また、ドメインの契約も別管理のため、不要であれば別途解約手続きが必要です。ConoHaのサービスを二度と使わない場合は、サーバー解約後に「アカウント削除」の手続きも検討しましょう。
このように、「サイト削除」と「サーバー解約」は全くの別物です。自分の目的を明確にし、適切な操作を選択することが、トラブルを避ける上で非常に重要です。
もしもに備える!ConoHa WINGのバックアップと復元方法
「サイトを削除する前に、念のためバックアップを取っておきたい」 「サイトのカスタマイズに失敗した!更新前の状態に戻したい…」
サイト運営において、バックアップは命綱です。幸いなことに、ConoHa WINGには強力な自動バックアップ機能が標準で備わっており、特別な設定をしなくても過去14日分のデータが自動で保存されています。
この章では、万が一の事態に備えるためのバックアップ機能の概要と、そのデータを使ってサイトを元の状態に戻す「復元(リストア)」の方法を解説します。
ConoHa WINGの自動バックアップ機能とは?
ConoHa WINGの自動バックアップは、以下の2種類のデータを毎日自動で取得し、過去14世代分を保持してくれる非常に便利な機能です。
データ種別 | 内容 |
---|---|
Webデータ | WordPressの本体ファイル、テーマ、プラグイン、アップロードした画像など |
データベース | 投稿した記事のテキスト、コメント、サイトの各種設定情報など |
サイトはこの2つのデータが揃って初めて正常に表示されます。
そのため、復元する際も両方のデータをセットで復元する必要があることを覚えておきましょう。この機能は無料で利用でき、サーバー上のデータが対象となります。
サイトを過去の状態に戻す「復元(リストア)」の手順
ここでは、自動バックアップデータを使って、サイトを指定した日の状態に復元する手順を解説します。
ステップ1:Webデータの復元
- ConoHa WINGのコントロールパネルにログインします。
- 左側のメニューから「サイト管理」>「サイト設定」と進みます。
- 復元したいサイトのドメインをクリックしてプルダウンメニューを開きます。
- 「バックアップ」タブをクリックします。
- 「自動バックアップ」の一覧から、復元したい日付の右側にある「復元」ボタンをクリックします。
- 確認画面が表示されます。「現在のWeb・メール領域のデータは削除され、バックアップデータに上書きされます」という警告をよく読み、問題がなければ「はい」をクリックします。
- 復元処理が開始されます。データの容量によって数分〜数十分かかる場合があります。
ステップ2:データベースの復元
Webデータの復元が完了したら、次にデータベースを同じ日付のデータで復元します。
- 左側のメニューから「サイト管理」>「データベース」と進みます。
- 復元したいサイトが使用しているデータベースの「バックアップ」タブをクリックします。
- 「自動バックアップ」の一覧から、Webデータと同じ日付のデータの右側にある「復元」ボタンをクリックします。
- ここでも同様に、現在のデータが上書きされる旨の警告が表示されます。内容を確認し、「はい」をクリックします。
- データベースの復元処理が開始されます。
これで、Webデータとデータベースの両方が指定した日の状態に戻りました。サイトにアクセスして、正常に表示されるか確認しましょう。
復元作業の注意点
- 復元は上書き処理: 復元を行うと、現在のデータは完全に消去され、バックアップデータに置き換わります。バックアップ取得日時以降に更新した記事や設定はすべて失われるため、注意が必要です。
- WebとDBはセットで: 必ずWebデータとデータベースの両方を、同じ日付のデータで復元してください。片方だけ復元したり、違う日付のデータで復元したりすると、サイトが正常に表示されなくなる原因となります。
サイト削除前の最終バックアップとして、あるいはサイトのトラブルシューティングとして、この復元機能の存在を知っておくことは、安心してサイトを運営する上で大きな助けとなるでしょう。
まとめ:ConoHa WINGのサイト削除は手順と注意点を守れば安全・確実に完了できる

この記事で説明した、ConoHa WINGでサイトを削除する方法の重要な点をまとめます。
- サイトの削除は、「WordPressの削除」「データベースの削除」「ドメイン設定の削除」の3つの手順で進めます。
- 削除したデータは元に戻せないため、作業の前にはバックアップを必ず取得してください。 「サイトの削除」と「サーバーの解約」は違う手続きです。ご自身の目的に合わせて、必要な操作を選びましょう。
サイトの削除は、ウェブサイトを運営する上で重要な作業です。 サイト(ドメインフォルダやWordPress)を削除することで、サーバーにかかる負荷は軽減され、サイトがサクサク動く要因ともなります。
定期的にメンテナンスしていれば、サーバープランの変更もせずに、時間とお金を節約できます。